振分親方(元・高見盛関)の手相 その2
高見盛関は、この鉄砲柱に身体でぶつかります。
現役当時の東関部屋の鉄砲柱は、傾いていました。
左肩には、鉄砲柱にぶつかって出来たコブがあります。
勝ち相撲で左四つが多かったのは、このためです。
取り組前まで、対戦相手をチェックしないのも、現実志向のなせる業です。
通常、取り組みは前日には発表されています。
通常なら自分にも、当然知らされることになります。
高見盛関は、取り組み直前まで対戦相手を知ろうとしません。
付き人にも、知らせない様にと指示する徹底ぶりです。
取り組み当日の支度部屋を出る直前に、知る事になります。
そして、あの気合いのポーズへと移るのです。
土俵に上がってからのパフォーマンスも、自分を奮い立たせるルーティンワークです。
お客様や、テレビの視聴者に見せるわけでは無かったのです。
現実志向は、裏を返せば本番までの逆算が出来る人です。
どんな準備をすれば、本番で実力を発揮できるのか。
本場所に向かうまで、どのような稽古をして行けばいいのか。
巡業における、取り組み方をどう組み立てればいいのか。
休日は、どう過ごせばよいか。
細かいことまで、こだわって生活と仕事を見事にリンクさせていけます。
その結果、大相撲の最高位である幕内に在籍し続けることが出来たのです。
体育会系のさっぱりとした性格と、活躍を引き寄せる現実的思考が、
角界での活躍につながりました。
(その3へ続く)
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あなたをハピネスにするメッセージが、きっとここにある。
今日も、スマイルで。
小林正寛