宮崎駿さん(アニメーション映画監督)の手相
アニメ映画界の巨匠、宮崎駿さんが長編映画製作からの引退を発表しました。
新作「風立ちぬ」公開後だっただけに、大きな衝撃が走りました。
宮崎監督は、熱すぎるくらいの情熱を持っている手相をしています。
名作「天空の城ラピュタ」、「魔女の宅急便」、「風の谷のナウシカ」など、
数多くの大ヒット作品をつくり、私たちに勇気と感動を与えてくれました。
「となりのトトロ」のさつきとメイが、トトロと空を飛んだ後に迎える朝が好きです。
庭にまいた種をトトロが一つ一つ芽吹かせて、大きな木になります。
出来あがって喜んでいる2人をくっ付かせて、大空を飛びます。
最後は、一緒に大きな笛を吹くのです。
そして、翌朝。
目が覚めたさつきとメイは、庭に行きます。
そこには、ドングリが実際に小さな芽を息吹かせていました。
大喜びの2人の言葉。
「夢だけど、夢じゃなかった」
身の回りにも夢だけど夢じゃないことが起きているかも知れないと、
思っただけで、日常が楽しくなりました。
1997年公開の「もののけ姫」では、あの大きな森を描くために、
スタッフと共に屋久島へ行き生で見た屋久杉をモデルにしました。
朝露の一つ一つを丁寧に描いて、見せてくれました。
あるドキュメント番組で、スタッフに「絵や資料を見て書くな」と言っているシーンがありました。
資料をもとに、下書きをしてしまうとスケッチが小さくなり、雄大な風景が描けなくなるからだそうです。
花火大会や風景写真が小さく見えてしまうのも、実際に見ている物より撮れる範囲が狭いからなのです。
実際に見た景色をありのまま描くことで、山や海の雄大さが絵で表現できるのです。
こだわりをいかにして、絵で表現できるかを常に考えてきた宮崎監督。
CGアニメが普及してきた時代に突入しても、こだわりは捨てませんでした。
「崖の上のポニョ」では「今こそ、セル画」と、CGではなく、
オーソドックスなセルがアニメとして仕上げることにしました。
セル画は、1枚一枚が全て手作業なので、膨大な労力です。
セル画あえて選択することで、CGでは出しきれない温かみを実現させました。
数々の偉業を生みだしてきたその手には、情熱だけでなく周囲への温かい配慮が見られます。
激しいアニメーション制作の現場の中で、周りが一息つける時間を与えて上げることも忘れません。
この優しさが、仲間を引き寄せ作りたい作品に没頭できる環境を作り出してきたのかもしれません。
情熱と優しさ。
この両方が重なった時、世の中に受け入れられる作品が生まれるのです。
衝撃的な会見から少し経ちましたがまだ、信じられません。
引退と言っても隠居生活になる事は、ないでしょう。
これからも創作活動で、ジブリ美術館や、展示会などで、
新作を目にする機会もある事でしょう。
ちなみに、スタジオジブリの「ジブリ」とは、サハラ砂漠に吹く熱風を意味します。
激しい暑さの砂漠で、吹き荒れる熱い風。
まさしく、アニメーション界に熱風を吹きこんだ、稀代のカリスマですね。
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あなたをハピネスにするメッセージが、きっとここにある。
今日も、スマイルで。
小林正寛